活動日誌(9/9)

 9月9日(土)。重陽の日。

 午前、演劇トレーニングジム。

 前半30分は女優清水万鳳によるレッスン。意識は自分のからだの内側に向かう。

 筋トレ→ストレッチ→リラックス。オレがこれまで見た中で、最も完成した流れだった。時間配分、言葉のトーン、参加者へのアプローチの強弱・・・今日の清水は、レッスンの場を形成するあらゆる要素を自分の思い描くようにコントロールできていた。リラックスの時間が終わった時の、参加者の満ち足りた表情といったら!清水、腕を上げたな。後生畏るべし。

 後半1時間はオレのレッスン。意識は自分の外側へ向かう。他者と自分の「あいだ」へ向かう。清水のレッスンと真逆のベクトルだ。

 前回に引き続き「形、場所をつくる」レッスン。関係がほぐれて、意識が相手に向かうようになったのを見定めてから、これも前回に引き続き「ジブリッシュ」(でたらめ言葉)のレッスン。

「ジブリッシュ」にはこころを開放する力があると言われる。ジブリッシュで話していると、感情の揺れ幅が大きくなる。表現の仕方(表情、声の抑揚、からだのうごき)が大きく、自在になる。1時間のレッスンは笑いが絶えず、あっという間に終わった。

レッスン後に参加者の感想をもらう。「ここでしか体験できないレッスン」「ダンナも連れてきたい」・・・。嬉しい感想ばかりだった。

 午後は11月公演の稽古。チラシも刷り上がって、チケットの販売も開始した。久しぶりの完全新作だ。芝居と謎解きのコラボという初の試みでもある。失敗するわけにはいかない。

 テーブル稽古→半立ち稽古→立ち稽古。1時間2時間とやるうちに、芝居を作っている手応えを感じた。演出をする人間としてはちょっとホッとした。

 18時前にスタジオを出る。ほぼ一日スタジオに籠りっぱなしだった。商店街は相変わらず人通りがない。まだ蒸し暑いが、つい最近までの耐えられないほどの暑さではない。ゆっくりと秋がやってこようとしている。