再演について

新学期でバタバタ。疲れ果てて、家に帰りつくとすぐ眠ってしまう。

今週土曜日は、5月11日(土)、12日(日)の芝居「悲劇VS喜劇」の稽古をした。

悲劇として「月の光」の朗読バージョンを、喜劇として「た・す・け・て」を演る。両演目とも30分。出演は清水万鳳のみ。タイプの違う一人芝居を2本続けて観られる、という企画だ。役者は清水ひとりだから、ぶっ続けで演じると、さすがの清水も倒れてしまう。間に少し休憩を入れないと。

チケットはまだまだ売るほど残っている。CAワークス公式ホームページ、NEWSの中の「清水万鳳スペシャル公演のお知らせ」をクリックしてもらうと「予約はこちら」へ飛べる。是非、観に来てほしい。舞台の上に全部置いてくるつもりで清水は演るはずだ。ちなみにオレも、悲劇の部のアタマの方で、ちょっとだけ出演します。

同じことを繰り返すことが好きという人間がいる。丁寧に、正確に、落ち着いて、キチッと仕上げていくことに喜びを見いだすタイプね。逆に同じことを繰り返してやることのできない人間もいる。同じことなんてつまんないじゃん、飽きちゃうよってタイプね。あなたはどっちですか?オレは完全に後者、飽きちゃう派だ。そんなオレが、再演の演目で公演をやろうとしている。完全な再演=前に上演したものとおんなじ、になるはずがない。

一宮スタジオは、どうせ20名そこそこしか入らない、ちっちゃなスタジオだ。思いつく限りの、チカラが及ぶ限りの演劇的な実験がしたいとオレは思っている。それはどんな実験か。2つの演目を通して、どんな演劇体験を提供できるか。清水と2人で、この土曜日は一日がかりで試行錯誤した。

情報は世の中に溢れ返っている。情報化社会だ。演劇は今の情報化の趨勢からもっとも遠い伝達手段だ。情報で伝えられないもの、その場に身を置いた人間だけが経験できるなにかを提供するのが、演劇が目指すべき方向だろう。

いかにも演劇的な公演ができつつある。楽しみにしていてほしい。