高校演劇に取り組むことが難しく感じられるようになった。

陰気なタイトルだが、まずはタイトルと全然関係ない話。こっちはちょっとワクワクする話だ。

CAワークス(これ、わたしらのNPOの名前ね)が、金沢市民芸術村ドラマ工房アクションプラン 百万石演劇台合戦2024の出場団体に選ばれましたあ!

パチパチパチッ!

百万石演劇合戦っていうのは、全国から選ばれた6団体が11月2日・3日で金沢市民芸術村で公演して、観客の投票で1番を選ぶという企画だ。

まずは選ばれたことが嬉しい。そして公演して金を貰えることが嬉しい。何を持って行くか、もう決めてある。書いていいのかな?主催者に確認取ってからでないとダメなのかな?ルールがわかんないので、取りあえず書かないでおくが、また逐次このブログでも報告してゆく。観客の人気投票で予選を勝ち残ると決勝に進めて、2回公演ができるらしい。どうせ行くなら2回やりたい。このブログを読んでる人、もし良かったらいっしょに11月2日、3日、金沢に行こう。で、オレらの芝居がエクセレントだったら、清き一票を投票してください。

と、これはまあまあ良い話だ。問題はタイトルの話題だよ。

オレね、このブログでこの頃書いてる話(『モノには記憶が宿るのかも』のことね)を高校演劇の大会で、刈谷東高校演劇部でやりたかったんだ。

オレさ、長いこと刈谷東にいるじゃない?実は結構学校にも、演劇部にも愛着持ってるんだ。オレは照屋さんだからさ、普段はそんなことおくびにも出さないけど。それから便所くんね。こいつにもオレは、ムチャクチャ愛着を持ってるんだ。実はこれまでに便所くんが出てくる芝居、オレ、3本も書いてるもん。刈谷東も便所くんも、もう15年とか20年とか、そういう長い長い付き合いなわけさ。

それから高校演劇ね。オレは自分が高校演劇の顧問として演劇のキャリアをスタートさせたから、高校演劇で育てられたって自覚が結構あるんだ。だからかな、オレはね、高校演劇を、創りたいものを遠慮しないで創れる場だとずーっと思ってたんだよ。高校演劇は、入場無料だし、いろんな大人の事情とか変な気遣いなんて要らないし、なんなら商業主義にまみれた大人の芝居より、はるかにエッジの立ったものが作れる場なんだとずっと、ずーっと思ってやってきたんだ。そう、つい最近までね。

人を非難したり、傷つけたりするのは趣味じゃない。だから、詳しくは書かない。でも、実は最近ものすごく傷ついたんだ。笑っちゃうだろ?こんな、還暦近いジジイになってもだぞ、人は深く傷つくんだよ。

高校演劇の夏の大会には出るよ、刈谷東演劇部顧問として、このブログに書いた話に似た芝居を作って。でも、それは、オレがホントに作りたかった芝居ではない。だから、副題で「部活動バージョン」と銘打った。自分に対する、せめてもの筋の通し方だ。

馴染んだものに見切りをつけるのは心が痛む。もちろん未練だってある。でも、オレは作り手でありたいんだ。作り手は、妥協しないで、本当に作りたいものを作らなきゃいけないんだ。高校演劇は、部活動は、意外と不自由な場だった。オレは長い間、夢を見ていたのかもしれん。恥ずかしい。なんなら最後まで夢を見ていられたら、どんなに幸せだったことか。

NPOは、一宮スタジオで創る芝居は、だから余計に、作りたいものを妥協しないで作りたい。ブログで書いてる『モノには記憶が宿るかも』も、最後までブログで書き終えたら、NPOで芝居にする。NPOやってて良かったよ。ホントにそう思う。