一宮スタジオ演劇部設立
ブログを読んでくれているみなさんへ。
CAワークスの新規事業として「一宮スタジオ演劇部」を新設することが、NPOの事務局会議で正式に決まった。おれとしては、ムチャクチャやりたい事業で、無事に会議を通って心底喜んでいる。いつもブログを読んでくれているみなさんには、正式な募集開始前だが、フライングして発表することにした。
おれは今、演劇部の顧問を引き受けてくれる人を口説いて回っている最中だ。結構順調に集まってる。「いいね。引き受けるよ」って言ってもらえるたびに、人間、捨てたもんじゃないなって思う。口説くときはもちろん一生懸命しゃべる。引き受けてもらえても、断られても、自分の理想を衒いなく喋れること自体が、まずは嬉しい。おれは学校の先生をやってるが、衒いなく理想を語れる相手など、学校現場にはほんの一握りしかいない。今の学校現場には、冷たい合理性や益体もない小理屈ばかりが横行している。理想はどこへ行ったのか。学校は理想を語る場ではなかったのか。
「一宮スタジオ演劇部」は、3月になるころには部員募集を開始して、4月から部活動をスタートする。演劇をやってみたい人、演劇というものを学びたい人なら誰でも大歓迎だ。もちろん経験の有無なんて問わない。年齢も問わない(ただし、未成年は親の同意が必要)。詳しい募集要項はHPやチラシの形で正式に出すが、まずはおれが会議に出した企画書の、「提案理由」の部分をここに載せる。
『演劇は市民から遊離したものになってしまいました。一握りのプロが作り、一部の愛好者が観るものになってしまいました。高校演劇に長年携わっている人間からしたら、「何ともったいない」と思います。高校演劇の部員たちは、プロを目指して部活をやっているわけではありません。演劇を創ること、演じることそれ自体に喜びを感じているから部活をやっています。そして結果的に、演劇を通して、よりよく生きてゆくために大切なものを身につけて、高校を卒業してゆきます。高校演劇のようなスタンスで、市民が演劇に関われるようになったら、なんと素敵なことか。なんと豊かな人生になることか。そんな思いを込めて、「一宮スタジオ演劇部」を設立したいと考えました。NPOの活動理念に叶う事業であると自負し、提案いたします』
この文章だけでは具体的な事業内容は何もわからない。それでも、事業の方向性だけは、はっきりとわかる筈だ。演劇教室ではない。劇団でもない。おれがNPOの事業としてやりたいのは、演劇部なのだ。
近頃、世間は、“リベラルアーツ””というものに、ようやく目を向け始めている。新自由主義的な発想では、人間は幸せになれぬとようやく気づき始めたらしい。
「一宮スタジオ演劇部」は、まさにリベラルアーツそのものの企画といっていい。ブログを読んでくれてるみなさん。いっしょに部活やろう。3月はじめの部員募集を期待して待っていてほしい。